内見のあと、日当たりが気になって購入を決めきれないときに確かめること
執筆:株式会社リモシア(マドミル運営)・2026/10/24 公開
日当たりを確かめる有料の3Dサービス「マドミル」の運営会社が書いています。本文には自社のサービスの紹介を含みます。運営・制作について
売主さんが暮らしている中古マンションを40分ほど内見して、間取りは気に入ったのに、申込みには踏み切れない。書斎にしたい部屋は仕事中も暗くないか、冬の朝にダイニングまで日は差すのか。内見に来られなかった家族とは、写真だけでは話がまとまらない。
そんなときは、「この家でよいか」という大きな問いを、部屋と過ごす時間ごとの小さな確認に分けてみてください。この記事では、リフォームでは変えにくい日当たりと窓の外について、内見で分かったことと、まだ分からないことを整理し、売主さんへの質問や再内見、計算での確かめ方につなげます。
気がかりを、部屋と過ごす時間で書き出す
「日当たりはいいか」という問いのままでは、誰に何を聞けばよいかが決まりません。部屋ごとに、誰が、何時から何時まで、何をして過ごすかを書き出すと、確かめたい季節と時刻が見えてきます。
書斎は、仕事をする時間を基準にする
平日の9時から18時に書斎で仕事をするなら、確かめたいのはその時間の手元と画面のまわりの明るさです。窓から日が差し込むなら、画面や手元に日が当たらないかも気になります。朝早くの日当たりは、この部屋の使い方にはあまり関係しません。
ダイニングは、冬の朝に過ごす時間で考える
冬の平日、7時半から朝食をとるなら、その時間にダイニングのテーブルの所まで日が届くかが知りたいことです。休日の昼をソファで過ごすなら、正午から午後の様子も書き添えます。
寝室は、起きる時刻より前に日が入らないかを見る
夏は日の出が早く、北東や東を向いた窓には、朝5時ごろから日が当たることがあります。寝室にするつもりの部屋なら、起きる時刻より前に日が入るかどうかを確かめておきたいところです。
家族それぞれの気がかりを、同じ紙に並べる
内見した人の印象は、その日の天気と時刻に左右されます。「11月の土曜、曇り、14時、照明は消えていた」のように条件を書き添えると、来られなかった家族も同じ前提で話せます。来られなかった人の疑問も、同じ紙に並べておきます。
「日が差すこと」と「明るく感じること」を分ける
部屋の日当たりの話には、2つの違うことが混ざりがちです。
- 直射日光が入るか:主に、太陽の位置、窓の向きと位置と大きさ、まわりの建物や上の階のバルコニーに左右されます。季節と時刻で大きく変わります。
- 明るく感じるか:窓の大きさ、窓から空がどれだけ見えるか、壁や床の色、照明でも変わります。
直射日光が入らない部屋が、それだけで暗い部屋とは限りません。反対に、画面を見る仕事では、日が直接差し込まないほうが過ごしやすいと感じる人もいます。書斎の「暗くないか」という心配は、日中は照明なしで過ごしたいのか、照明をつけて仕事ができればよいのか、希望もあわせて書き添えると、確かめ方が決まります。
直射日光の入り方は、季節で変わります。冬は太陽が低く、南寄りの窓からは部屋の奥まで日が届くことがある一方、まわりの建物の影も長くなります。日の出も南東に寄るので、北東の窓に日が当たる時間は短くなりがちです。夏は太陽が高く、日の出が北東に寄るので、遮るものがなければ、北東や東の窓に朝早くから日が当たります。内見の日の印象は、冬や夏の様子と違うことがあります。
売主さんへの質問と再内見で確かめる
窓の向きは、間取り図の方位の記号から読む
間取り図には、北の方角を示す矢印(方位の記号)が描かれています。そこから、部屋ごとの窓がどの方角を向いているかを書き出します。向きは日の入り方を考える手がかりの1つで、窓の位置やまわりの建物でも変わります。
売主さんには、部屋と季節と時刻を決めて聞く
居住中の住戸なら、実際の暮らし方を聞けます。「日当たりはいいですか」ではなく、部屋と季節と時刻を決めて、仲介の担当者を通して聞きます。
- 「冬の朝7時半ごろ、ダイニングに日は入りますか」
- 「夏の朝は何時ごろから、どの部屋のどの窓に日が当たりますか」
- 「北東の洋室は、日中も照明をつけて過ごしていますか」
住んでいる人の記憶は、季節や暮らし方で違います。答えは、確かめる手がかりとして受け取ります。
再内見では、過ごすつもりの場所で確かめる
もう一度見せてもらえるなら、仕事の時間帯など、確かめたい時刻にお願いできるかを仲介の担当者に相談します。部屋の入口ではなく、机を置くつもりの所に座って、手元や画面を置く辺りの明るさと、直射日光が当たるかを見ます。照明をつけたか、天気はどうだったかも書き留めます。
窓の外は、普段いる位置から見る
窓の外の見え方も、部屋の入口からと、机やベッドの位置からとでは違います。普段いるつもりの位置から、正面の建物の近さと、空がどれだけ見えるかを見ておきます。晴れた日の朝や夕方に、建物の前の道から自分の住戸の窓に日が当たっているかを見るのも手がかりになります。ただ、外から分かるのは窓に日が当たっているかまでで、部屋のどこまで日が届くかは分かりません。
見に行けない季節の日差しは、計算で補う
申込みまでに、冬や夏の朝の様子を現地で見られないこともあります。見に行けない季節と時刻は、計算した結果で補えます。計算は、現地で見た印象や売主さんの話に代わるものではなく、足りない季節と時刻を埋めるためのものです。
建物と階の日照時間を比べる(無料のアプリ)
同じ運営会社の無料の iPhone・iPad アプリ「日照チェッカー」では、地図で選んだ地点と階数ごとの日照時間を比べられます。まわりの建物の影が入るのは、国土交通省が公開している建物の3Dデータ(PLATEAU)がある地域です。分かるのはその地点・その階の日照で、部屋の中のどこまで日が届くかまでは分かりません。
部屋の中で見る(有料の3D)
当社の「マドミル」は、販売図面と住所から、その住戸を3Dにしてお届けする有料のサービスです。日付と時刻ごとの太陽の位置と、まわりの建物の形と高さから、窓から入る日差しと影を計算します。パソコンで部屋の中を目の高さで歩き、日付と時刻を変えて見られます。
計算には限りがあります。3DはCGによる参考表示で、データにない新しい建物は影を落とさないため、日当たりは実際より良い側に出ることがあります。天気や雲、樹木や看板、バルコニーの手すりなどは、日当たりに入りません。図面から分からない窓の高さなどは、一般的なマンションの標準的な形で補い、補った所を3Dの画面の一覧に載せています。

架空の住戸(30階・2LDK)のCGによる参考表示。冬至の正午、LDK の窓から床に差す日。仕上げや家具を作り込んだ見本で、標準の内容とは異なります。
見本の住戸で、数字の読み方を試す
マドミルの見本は、架空の建物の30階にある2LDKです。部屋ごとに、窓の半分以上に直接日が当たっている時間を、30分単位で示しています。
| 部屋(窓の向き) | 3月20日 | 6月21日 | 12月22日 |
|---|---|---|---|
| LDK(北東と南東) | 6:00〜13:30 | 5:00〜12:00 | 7:30〜14:30 |
| 洋室1(北東) | 6:00〜9:30 | 5:00〜10:30 | 7:30〜8:00 |
| 洋室2(北東) | 該当なし | 5:00〜7:30 | 該当なし |
見本の計算による参考値です。太陽が地平線に近い時間帯(高さ5°未満)は数えていません。「該当なし」は、窓の半分以上に日が当たる時間がないことを示し、窓の一部にも日が当たらないという意味ではありません。図面から分からない所を補った形と、公開されている資料で分かった建設中・計画中の建物を入れて計算しています。
この表を、最初に書き出した過ごす時間と照らし合わせてみます。
- 平日9時から仕事をする書斎として見ると、洋室1の12月22日の計算では、窓に日が当たるのは 7:30〜8:00 ごろで、仕事の時間の外です。仕事中の明るさは、この表では分かりません。再内見で同じ時間帯に確かめる必要が残ります。
- 冬の朝7時半から朝食をとるなら、LDK は12月22日の計算で 7:30 ごろから窓に日が当たり始めます。テーブルの所まで日が届くかは、3Dの画面でその時刻の床を見て確かめます。
- 寝室として見ると、洋室1は6月21日の計算で、朝5時ごろから窓に日が当たります。起きる時刻より前なので、気になるなら遮光のカーテンを考える材料になります。
- 洋室1と洋室2は、同じ北東の窓でも結果が違います。向きのほかの条件も確かめる必要があることが分かります。
数字だけで決められることと、決められないことを分けて見るのが、計算の使い方です。窓に日が当たる時間は分かっても、明るさの感じ方、まぶしさ、暖かさは計算していません。
窓の外を、3Dで見る

架空の住戸のCGによる参考表示。洋室の窓から見える空と、まわりの建物。建物は形と高さを簡略化して表示しているため、実際の景色や、向かいの建物の窓の位置は再現していません。仕上げや家具を作り込んだ見本で、標準の内容とは異なります。
3Dでは、まわりの建物を形と高さで置いています。ベッドや机の位置から、正面の建物がどれくらいの近さで、空がどれだけ見えるかの手がかりになります。
マドミルが間に合わない場合もあります。人気の住戸で内見の翌日に申込みを決めるときは、お届けまでの日数に間に合わないことがあります。候補をまだ比べているなら、1つの住戸ごとに費用がかかるので、日照チェッカーのような無料の方法から始めるほうが向いています。
申込みの前に、家族と確認メモを作る
最後に、ここまでのことを1枚にまとめます。気になることごとに、「いま分かっていること」と「次に確かめること」を書き分けます。たとえば、次のようになります。
北東の洋室を、平日9時から18時の書斎にしたい(照明をつけて仕事ができればよい)
- いま分かっていること:11月の曇りの14時の内見では、照明なしでは少し暗かった
- 次に確かめること:売主さんに、日中の照明の使い方を聞く。晴れた日の仕事の時間帯に再内見できるか、仲介の担当者に相談する
冬の平日、7時半の朝食のときにダイニングで日を感じたい
- いま分かっていること:内見した11月の午後のほかは分からない
- 次に確かめること:売主さんに、冬の朝のダイニングの様子を聞く。分からなければ、計算でその時刻の日差しを見る
北東の洋室を寝室にすると、夏の朝に日で目が覚めないか
- いま分かっていること:窓が北東を向いていることは、間取り図で分かった
- 次に確かめること:売主さんに、夏の朝は何時ごろからこの窓に日が当たるかを聞く。分からなければ計算も参考にし、起きる時刻と比べて遮光の要否を考える
このメモを仲介の担当者や家族に渡せば、何を確かめたいかが伝わります。「次に確かめること」が書けたら、申込みの前に何をするかが決まります。確かめた結果、「この部屋は別の使い方にする」「この住戸は見送る」と決まることもあります。それも、申込みの前だから選べる結論です。